終わりにしよう
ずいぶん前は
百投げて ひとつ的に当たると
瓦解するように 軟化し
やっとのことで対等になれた
君はよくやってる えらいよって
言ってくれることもかつてはあった
幾度もこのやり取りが繰り返され
溜息まじりに君はすごいよと
それから冷たく見下す目になった
それでも 自分のことは後回しで
格好悪くても 力が弱くても
毎日120%? 200%?
お母さんをやっている
意を決して
タイミングを計って
耳に痛い話を始める私
それが何であるかを
知ろうとするよりも前に
まるで汚らわしいものでも見るように
聞き飽きたと言わんばかりに
不快そうに 軽蔑を浮かべる
体中で硬くはねつけ
視線はパソコンかテレビ
怒らせないように
理解してもらえるように
心に届けばと
言葉を 探しながら
選びながらの私の訴えは
彼の口で例文のように繰り返され
苛立ちに燃やされて
捨てられていく
俺は変わらない
こういう男だと返され
謝ってくれることもなくなった
もう 終わりにしようかと思う
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