脱皮
ふたりが中学1年の11月
保護犬を引き取ることにした
10歳の雌のゴールデンレトリバー
飼育放棄で
保健所に出される寸前に保護された
夫は 2週間前には前向きだったのに
いざ迎えるとなると反対だという
結局「君が決めればいい」と言われ
私の責任で飼おう
最後まで世話しようと思った
椎間板ヘルニアになった時も
黙って散歩を続けた
大事なこと
大変なことほど言わなくなった
子どもの学校のこと
私自身の体の不調のこと
堪えて ひとりで解決した
子どもたちが中学2年8月に
保護猫も引き取ることになった
夫には 2か月前に
「猫がくるかもしれない」と話した
夫は「そういうことは
そっちで決めていい」と
夫は忘れていた
土曜日の朝だった
猫を飼うことに夫が激怒した
「言ったじゃない」
「聞いてない」
「俺に出ていけということか」…
夫婦の言い合いが終わらない
しまいに夫は子どもたちに向かって
「猫かパパか選べ」と言った
陸がひとこと
「自分が忘れたくせに
何えばってるんだよ」と
場が納まった…
陸が脱皮した
ふたりは朝食を終えて
学校へ行った
残った夫は
すぐに転居先を探すため
パソコンに向かった
午前11時
「やっぱり猫と暮らしてみる」
と引っ越すことを止めた
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