くり返す小さな「終わり」 いしいしんじ

人は自分という存在の

始点も終点も知らないし、

知りえもしない。

自分がどこから来て、

どこへ行くのか。

いずれも霧の中だ。

でも、

人の生が「終わり」を孕んでいるのは

確か。

だとすれば、旅にせよ、茶事にせよ、

小さな「終わり」をくり返し

「からだの芯へ収める」ことで、

中途としての人生にも光が射す。


いしいしんじ 「且座喫茶」から。

2018.1.31朝日新聞

青空通信

双子の子育てや離婚、自分の成長、 他の方々から頂いた言葉、 出会った言葉を綴っています。

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