離婚
夫は「一緒に暮らして
お互い違う方を見て
生きていればいいと思ってる」
と言った
私は「それはできない
今はまだ時期ではないが離婚したい」と
資格を生かして
仕事を始めるところだったことと
子どもたちが春には中学3年で
部活や学校行事などで
忙しくなることなど説明した
慌ただしいが
静かな日々が続いた
中学3年 初夏
陸が骨折し
海が熱中症で倒れ
母の体調が悪くなった
時間が足りず
私はアルバイトを辞めた
夫は「働くって大変だろ!」と
辞める意味を分かってくれなかった
陸の入院や通院にも関わらなかった
海はサッカー部でキャプテンになった
中学総体の試合に勝ち進んでいた
最後だから夫が見に行きたいと
3月に買った新車は
初めて私が選んだ
彼は乗っていない
車の狭い空間に
ふたりでいられないから
電車で行って
と試合会場の名前をメモで渡す
7月21日
夫から離婚の話があった
そんなにオレのことを
嫌悪していたなんて知らなかったと
今まで
離婚に対する私の
「本気」を分かっていなかったようだ
私の気持ちはもう
何年も前から決まっていた
ただその後の生活について不安だった
子どもたちの生活環境を
悪くすることは嫌だった
7月22日
結局試合は見に来なかった
海は熱中症で倒れ救急車で運ばれた
7月26日
夫の上司も離婚したばかりで
指南があるようだ
財産分与の話になり
「いくら欲しいの?」と
「50%が相場みたいよ」というと怒る
隣室で「やっぱりだよ」と
相談相手に私の強欲さを
語気荒く訴えていた
親権についての話は何もなかった
8月 夫は以前から計画していた
アラスカ旅行へ
ここ数年はひとりで仲間と
海外にも行くようになっていた
0コメント