信頼 / 「信じる」芦田愛菜
ひとを信じるということは
自分の一部をひとに預けるようで
勇気がいる
信じることを不安に思うとき
まず自分が信頼するに足る人間であるか
自分を 行いを
見つめて 省みて
善しと思えれば
不安に思うことはない
小さな 誠実な
相互の行いの積み重ねに
信頼は芽生える
信頼はやがて絆になる
ひととの信頼の絆は
人生の基盤
ひとに信頼されるということは
光栄なこと
信頼は はじめからドカンと
そこにあるわけじゃない
さあ信じあいましょう!
と始めるのでもない
ひとつひとつの言葉や行いの後
それが信頼に値するものであったときに
生まれるもの
はじめは河原の小石を
積み上げるように危ういけれど
真摯に誠実に心通わせてゆけば
いつか揺るぎのないものになる
そんなものだと思う
好きなものや感じ方が違ってたっていい
違うから面白いってこともある
違うから発見もある
世界も広がる
互いを認め合えばいい
「その人のことを信じようと思います」
といった言葉がよく使われますが
それはその人自身を
信じているのではなく
自分が理想とする
その人の人物像みたいなものに
期待してしまっている
ということだと思います
「人に裏切られた」とか
「期待していたのに」とか
言われるけれど
それは
その人が裏切ったわけではなく
その人の見えなかった部分が
見えただけであって
その見えなかった部分が見えたときに
「それもその人なんだ」と
受け止められる
「揺るがない自分がいる」
というのが
「信じられること」なのかな
でも
その揺るがない自分の軸を持つのは
すごく難しい
だからこそ人は
「信じる」って口に出して
不安な自分がいるからこそ
成功した自分だったり
理想の人物像だったりに
すがりたいんじゃないかと
思いました
芦田愛菜 女優
2020年映画「星の子」
完成報告イベントにて
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