ふたたび出産?
産後2日目
まだ歩けず
看護師さんが海を連れてきてくれて
授乳する
3時間ごとの授乳
新生児なのでゆっくりだし
前後に体重を計ったり
記録をつけたり いそがしい
授乳と食事の時間がかち合うので
運ばれてきてもすぐには口をつけられない
それ以上に困ることは
子宮が収縮する時の痛みだ
食後 子宮収縮の薬を飲む
それに加えて乳を吸われると
子宮が収縮するホルモンが出るそうで
ダブルパンチでもだえ苦しむ
ご飯の量が普段の倍くらい
盛られて来るのだが
母乳にいいのかもしれないと
残さずに食べる
しかし
食べれば出さねばならないではないか
朝食後
便意を感じるが
縫ったところが切れそうな気がして
怖くて怖くてできない
昼前 再チャレンジ
恐る恐る力を込める
真剣だ
十数分かかってやっと産み出す
恐れていたような惨劇にはならず
ひと安心
出産っていろいろなものを
産まなければならないのだな
安心もつかの間
また子宮の痛みでもだえ苦しむ
「備忘録」
部屋にひとりでいるときは
病院が放映しているミルクの調乳の仕方や
沐浴の方法を見たり
買ったものやら
母親学級で使ったものやら
いくつかの子育て本に
目を通したりしてすごしていた
本によると
赤ちゃんに乳を吸われる刺激で
母乳を出そうとするホルモン
子宮を収縮させるホルモン
物事を忘れるホルモンなどが
出るとあった
陣痛や出産の痛み
子育て中の睡眠不足
一日中赤ちゃんのペースに
翻弄される日々
それを忘れてしまうのだ
だから皆 第2子第3子と
産む勇気が持てるのだろう
私は忘れまい!
妊娠中だってつらかった
そして一連の出産の痛み
絶対絶対一度でたくさんだ
忘れてたまるものか
出産中の出来事を
覚えている限り詳細に
ノートに書き連ねた
「母性」
夕方 はじめてシャワーを浴び
ぐったり疲れているところへ
叔母がお赤飯を持って
見舞いに来てくれた
母乳にいいのだという
好物でもあり夕食に食べる
他にも果物が冷蔵庫にいろいろあり
母乳のためだとせっせと食べる
夜 車椅子で陸の様子を見に行く
まだ口からミルクは飲めず
鼻のチューブでもらっている
口さみしさを紛らわすため
哺乳便の乳首を
おしゃぶりがわりに吸っていた
保育器の中ではオムツだけのはだかん坊
穴から両手を差込み
うつぶせの頭と背中に
そっと手をあてる
はじめて触った
手のひらで覆われてしまう小さな体
横のモニターを見ると
乱れていた心拍が落ち着いてきた
安心するのだそうだ
早くだっこしてあげたい
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