はじめて見る生物
家ではゴールデンレトリバーの雌のなみが
玄関で待ち構えていた
飛び跳ねて喜んだけれど
赤ちゃんを見せると
はじめて見る生物に恐怖を感じたのか
後ずさりをし 再び見ることもできずに
顔を背けて逃げてしまった
退院初日から目の回るような忙しさだった
日中は誰かしら来客があり
手もあったが
夜はひとりで
代わる代わる泣くふたりと格闘していた
ひとりの授乳が終わった直後に
もうひとりが泣き始める
飲ませている途中で泣き始める
やっと眠れると思った途端に泣き始めると
毎晩パターンが違い
今夜はどんな事態になるかと
次第に夜が来るのが怖くなった
私が眠れるのは15分とか30分
横になった瞬間に意識がなくなった
24時間中の睡眠時間を合計しても
3時間に満たないことが1週間以上続いた
犬の毛のアレルギーがあるかもしれないと
赤ちゃんのいる部屋になみは入室禁止になり
Tシャツまで着せられた
なみは人が好きだから
みんなが集まる部屋に入りたい
部屋のガラス戸の前でじっと待つ
日が経つにつれ
犬アレルギーは心配されなくなった
この頃の写真を見ると
なみがドア越しに見ているところから
半分だけ体が部屋に入っているところ
赤ちゃんの隣に寝ているところ
と徐々に赤ちゃんとの距離が縮まっていて面白い
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